[補修室] 島村 抱月 : 窓を見ていた。
[補修室] 島村 抱月 : もしかしたら窓の外の方が正しいかもしれないけれど、どこを見ているわけでもない視線は、きっと窓を見ていた。
[補修室]
島村 抱月 :
[補修室] 島村 抱月 : 意識の外で先生が話していたけれど内容は頭に入ってこない。入れてないから当たり前だけど。
[補修室] 島村 抱月 : こういうことをしているから今日も補修室に呼び出されたのだろう──
[補修室] 島村 抱月 : 冷静な思考がかすめて、でもすぐに、面倒くさいから……
[補修室] 島村 抱月 : まだ窓を見ている。
[補修室]
島村 抱月 :
[補修室]
島村 抱月 :
気づいたら補修終わり。
私の態度を知ってか知らずか名前も知らない先生が一言二言発してから出ていく。
[補修室]
島村 抱月 :
周囲にも何人かいる、やはり素行不良らしい生徒も気が抜けた様子で教室を出ていく。
私も手早く荷物をしまって席を立つ。
[補修室]
島村 抱月 :
さて、自由の身。
これからどうしよう?
[補修室]
島村 抱月 :